“ダイヤモンドは最強”と思っていませんか? 実は、”硬さ”だけでは宝石の丈夫さは語れません。
この記事では、宝石選びに欠かせない性質のひとつ「靱性(じんせい)」について、初心者にもわかりやすく解説します。
「靱性が高いってどういうこと?」「どんな宝石が割れにくいの?」そんな疑問をスッキリ解決します!
目次
靱性とは?硬度とのちがい
**靱性(じんせい)**とは、宝石が割れたり欠けたりしにくい性質のことを指します。
一方、よく知られているモース硬度は「ひっかき傷のつきにくさ」を表す指標。
- 硬度=キズのつきにくさ
- 靱性=割れにくさ・欠けにくさ
このように、似ているようで異なる性質なんです。
たとえば、ダイヤモンドはモース硬度10でとても硬いですが、特定の方向に力が加わるとパキッと割れる性質(劈開)があるため、靱性はそれほど高くありません。
逆に、翡翠(ジェダイト)は硬度は高くないけれど、非常に割れにくい=靱性が高い宝石として知られています。
靱性が高い=普段使いに向いている?
靱性が高い宝石は、多少の衝撃や落下でも割れにくいため、 普段使いのジュエリー(リングやブレスレットなど)にもおすすめです。
ただし、靱性が高くても硬度が低いとキズがつきやすい場合もあるので、 両方のバランスを見ることが大切です。
靱性が高い宝石の例
宝石名 | 靱性の特徴 | 備考 |
---|---|---|
翡翠(ジェダイト) | 非常に高い | 割れにくさNo.1。断口で不規則に割れる |
ルビー・サファイア(コランダム) | 高い | 劈開がない。日常使いに適している |
クォーツ系(アメジスト、シトリンなど) | やや高め | 比較的安定、扱いやすい |
スピネル | 高い | 靱性・硬度ともに安定感がある |
トルマリン | 中程度 | カラー豊富だが、割れやすい個体もある |
靱性が低い宝石の例(取り扱い注意)
宝石名 | 注意点 |
ダイヤモンド | 劈開性あり。強い衝撃で割れることがある |
トパーズ | 劈開性が強く、カットによっては割れやすい |
タンザナイト | 衝撃に弱く、欠けやすい |
フローライト | とても割れやすく、靱性が低い |
オパール | 脆く、乾燥や温度変化でも割れることがある |
まとめ:靱性を知って、もっと安心なジュエリー選びを
宝石選びにおいて、「硬さ」だけを見ていると、思わぬトラブルにつながることもあります。
靱性=割れにくさという視点を持つことで、 より自分の使い方に合った宝石やジュエリーを選べるようになります。
✔️ 普段使いには、靱性が高い宝石を ✔️ 靱性が低い宝石は、ピアスやペンダントなどでやさしく楽しむ
自分のライフスタイルにぴったりの一石を、ぜひ見つけてくださいね。